令和のいろは(2025.3 歌舞伎座 通し狂言 仮名手本忠臣蔵)

2025.3 歌舞伎座 通し狂言 仮名手本忠臣蔵 雪で始まった忠臣蔵の月 この雪が一度では終わらず、さすがは忠臣蔵、雪すら降らせるなどとおもっていたら 先日は三月なのに25度を超えまして夏日を記録しました。気候が激しすぎる。 劇場では花道に物を置いて係の人に注意される人を観測しました。 たまにくる人が多い出し物のときだけある光景。 歌舞伎座で見たのはとても久しぶり。 チケ松満席の日も相当あり、実際大層な賑わいでした。 2階ロビーには判官と由良之助の衣裳の展示もあり。 1階外の売店には忠臣蔵絡みのお菓子がずら……

猿若祭二月大歌舞伎 2025.2 歌舞伎座 よる

猿若祭二月大歌舞伎 2025.2 歌舞伎座 よる お正月気張りすぎたし、三月の忠臣蔵も押さえなければならず、あいだの二月は我慢我慢。 ですが、阿古屋をちゃんと見たことがなかったので観ておかなきゃいけないかなと思って夜だけ歌舞伎座へ。三階B下手側。すっぽんが見えるか見えないかくらいなんだね。 所作事があるのでイヤホンガイドあった方がいいかな?と迷いましたがなしで挑戦。 阿古屋 阿古屋/玉三郎、重忠/菊之助、岩永/種之助、榛沢/菊市郎 舞台中央での阿古屋の綺麗な極まりが、ああ写真で見るやつだーってなりました。 ……

蛙鳴き、千鳥鳴き、百足も鳴いてお正月(2025年1月 歌舞伎4劇場)

しぼろうと思ってたんですけど気がついたら東京4座巡回してました。 曽我、忠臣蔵、太功記。 浅草と各劇場の世界がリンクする図式になっているようです いろはのいを見せてくれる浅草の意義をひしと感じるお正月になりました ネタバレあります。 新国立劇場中劇場 令和7年初春歌舞伎公演 歌舞伎座 壽 初春大歌舞伎 新橋演舞場 初春大歌舞伎 浅草公会堂 新春浅草歌舞伎 おまけの雑談。太十と彦山権現と四王天 新国立劇場 中劇場 令和7年初春歌舞伎公演 彦山権現誓助剣 年明け1本目は菊五郎劇団から。 九月に工夫した短い花道が……

12月に見たもの(2024.12 歌舞伎座 新橋演舞場)

今月、タブロイドの記事で、演舞場VS歌舞伎座は朧圧勝的な見出しを見ました。 ぇぇ?ってなって本文を読むと、実はそうは書いてなくて「21世紀になっての歌舞伎の新作のなかでは、最も成功している。」と書いてあります。 これはタイトルの付け方がよくないな。本文に21世紀と書いてある意図は「あらしのよるに」とは勝負するけど「天守物語」とはそもそも勝負しないということじゃないかな。 21世紀になっての歌舞伎の新作の母集団はなかなか沢山あって、2001年からなので(ちなみに歌舞伎じゃない新感線のアテルイが2002年)、十……

11月に見たもの (2024.11 ようこそ歌舞伎座へ、など)

11月に見たもの こんなに歌舞伎役者を撮った月はこれまでにないです 令和6年度公文協主催 松竹大歌舞伎 錦之助・隼人親子での巡業 解説パートは隼人。見た日は隼人くんの恩師が最前列にいらして隼人くんがマイクを向けてました。で、フォトセッションあり。 演目は引窓と身代座禅 引窓は与兵衛を隼人、濡髪を錦之助で。母お幸は吉弥。妻お早は笑三郎。 隼人は実際に若いので無理に浮き浮きした若さを作る必要はないんじゃないかなと思いました。笑三郎との釣り合いもあるしね。 身代わり座禅は奥方が錦之助、右京が隼人、太郎冠者が青虎 ……

錦秋十月大歌舞伎(2024.10 歌舞伎座)

あっちゅーまに1か月過ぎてしまって師走ですが10月の話です 錦秋十月大歌舞伎 昼 昼は、團の出ない團菊祭みたいな感じ 俊寛 こちらを秀山祭でやった方が良かったんではと思ったり。 だって9月もほぼ同じ面子いたし。(もしかして10月の稽古のためかな?) 菊之助初役で俊寛。白髪混じりだけれど若い俊寛だった。最近はひと回り上の世代が早くに世を去ってしまったために、本来ならばこのくらいの歳なんだよねという配役で芝居を観ることがたびたびあり、いつもの見方に随分先入観があったと気づかされる。 枯れていない俊寛。菊之助には……

9月に観たもの… 浪花の夏と困った人々(2024.9 歌舞伎座、新国立劇場 ほか)

全く涼しくならない毎日35度超えの9月 困ったお主様とか困った身内とかで溢れる月でした なにわ率高い バサラオ (劇団☆新感線) 新国立劇場 中劇場 夏祭浪花鑑 研の會 歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎 夫婦パラダイス (シス・カンパニー) 十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業 中井智弥 リサイタル ※以下敬称あったりなかったりごめんください バサラオ (劇団☆新感線 (明治座)) ヒュウガ/生田斗真、カイリ/中村倫也、ゴノミカド/古田新太 ヒュウガというと思い出すのは光秀なのですが このヒュウガは既存のすべて……

彦三郎 いまの団七 (2024.9 新国立劇場中劇場)

新国立劇場中劇場 夏祭浪花鑑 今年の国立劇場(ただし出張)の6月の鑑賞教室は上方の狂言だった。 封印切。上方の役者に混じって、彦三郎が槌屋治右衛門で出ていた この人だけ江戸から来たようだった 昨年菊之助の髪結新三では弥太五郎源七。 そういう一目置かれる男の役をやるようになってきたのだけど微妙におさまりの悪さがあった。何が違うのかわからないけど違う。 彦三郎が団七との知らせがあった時、それらが頭をよぎった。 しかし開けてみたら、彦三郎は団七をそういう貫目の重い男ではなく、距離の近い”彦三郎の団七&……

玉手、玉手…玉環

2024.9 研の會と歌舞伎座、同じ時期に音羽屋の摂州合邦辻がかかる 玉手二連発はこってり過ぎてもたれそうと思ってたのですが…なんか思ってたのと違う そんな長月 右近の玉手 堅めの仕草と不自然な大きな声 ああいう行動様式のケースを知っている 常識は通じない 見えない天命に従い 会えると信じてあらぬ所をさまよい 梃子でも動かない 阻止すれば手向かう そのときのその人の世界の中ではそれが真実で正義なのだ 右近の玉手はその頑なな風情を思い出させた ひとは、つくり阿呆じゃないけれど、つくり横恋慕?的なことをしようと……

葉も見ずに鵜飼いゆうれい初鰹 こざかな角兵衛花子燦星(2024.8)

2024年8月に見たもの・聴いたもの 歌舞伎座 八月納涼歌舞伎 昭和大学リカレントカレッジ特別企画 歌舞伎と長唄 第30回 稚魚の会・歌舞伎会合同公演 逸青会 十五周年記念 流白浪燦星(ルパン三世)-空をかける星の奏べ- 歌舞伎座 八月納涼歌舞伎 Twitter(X)から 「先日納涼見てまいりました 朝幽霊出てきて般若心経 夜幽霊否定して般若心経 間に初鰹…でしたよ 鰹売の声は家によって違うんかな 出向いて観るなら朝 いまテレビでやってくれるなら昼のがいいな 出来で言うと髪結新三なんだけど、 この暑さを差し……