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弁天小僧 ~少年は変わりゆく~ (1998-2008)

弁天小僧 青砥稿花紅彩画 ~少年は変わりゆく~ こぇーよ新ちゃん 1998.3 国立劇場。 新之助さんの弁天小僧に、男寅さんの南郷。 面白いコンビでした。 男とばれてから、弁天と南郷が二人で勝手にあれこれあれこれやりとりしてるのを店の衆が唖然と見ているというシーン。これが独特。 まるで電車の中で、まわりのことなどなにも気にせずケータイの取りっこをしながらふざけあっている高校男子生徒のよう。(髪は染めて、ピアス、で、制服のズボンはずっと下げてる、というような。)ちゃらちゃらちゃらちゃらしていて落ち着きません。……

世話であった(2008年5月歌舞伎座 團菊祭)

2008年5月歌舞伎座 團菊祭 青砥稿花紅彩画 (通し) 弁天小僧菊之助:菊五郎南郷力丸:左團次日本駄右衛門:團十郎赤星十三郎:時蔵忠信利平:三津五郎柵:田之助青砥左衛門藤綱:富十郎浜松屋宗之助:海老蔵浜松屋幸兵衛:東蔵鳶頭清次:梅玉千寿姫:梅枝大須賀五郎:男女蔵川越三郎:市蔵井皿子七郎:友右衛門木下川八郎:松江 2008/5/8 夜 3列12番 (「は」であります。) 何年ぶりかな。この間の菊五郎@歌舞伎座のときも見たけどさらっと終わってしまった。こんどはたっぷりある。 初瀬寺花見の場、御輿ヶ嶽辻堂の場、……

2002.7.7 国立劇場 第六十一回 歌舞伎鑑賞教室

2002.7.7 国立劇場 第六十一回 歌舞伎鑑賞教室 仮名手本忠臣蔵、五段目、六段目を上方演出にて。見栄えのための入れごとをばっさり切っていて合理的。 勘平を扇雀、おかるを孝太郎。 これは拾いものだった。五段目のあたりちょっと決まりが甘いなあと思ったりするが、六段目は面白い。独特のほいほいしたテンポがあり、かほどせっぱ詰まったところでも五人を包む空気に一歩引いた滑稽さが漂う。女衒源六(嵐橘三郎)べりーぐーでございます。 扇雀はミニ鴈治郎のよう。この困った男が勘平であるという説得力(つまり人間造形というとこ……

新世代アンサンブル (2002.6 歌舞伎座 松緑襲名 2ヶ月目)

松緑襲名なんですが、実に楽しそうじゃないです。 前の三津五郎襲名では、演目自体は「ニンじゃねーだろ」というものが多々あったにもかかわらず八十助改めの三津五郎は踊りも軽やかに吹っ切れていて、非常にさわやかな空気を提供してくれたものでした。 一方、辰之助改めの松緑を見ると、見終わった後で、「うーーーん」と腕組みしてしまうような空気を醸し出します。観客としてもどうしてもあげられない何かを抱えたまま舞台に出てくるんです松緑は。だから「がんばってー」なんていうおばちゃんが続々出ちゃうんだよぉ。(わかるけど、あれ以上松……

2002 公文協中央コース

2002.6.29 公文協中央コース (北とぴあ) 諸事情あって「春調娘七種」をパス。毛抜から。 粂寺弾正の左團次さん初日なので台詞につまったりしているのですが、人物自体が「そのもの」なので許す。 若衆や娘にからむところも、むっつりスケベじゃなく、ちょっと遊んでみて、やー失敗失敗みたいなふうだし、大役をしおおせて帰るときも、「じゃ、帰りましょうかね」という感じで、気負っていなくて楽しく見られます。 鷺娘を時蔵で。美しく、しかし、やってることはへヴィー。去年のように引き抜きでまずいことがあったりしないかとはら……

嵐の勧進帳日記 (2002.5 歌舞伎座 松緑襲名披露)

嵐の勧進帳日記 2002.5 歌舞伎座 松緑襲名披露 嵐というのは四代目松緑の本名。 5.13 勧進帳を幕見。 辰之助改め松緑で弁慶。富樫に菊五郎、義経が富十郎のやや意表をつく配役。 松緑は、いつもの「辰之助」よりも低い声を出している。 勧進帳を読み始めるところの間(ま)の長さに「おや」と感じる。そして、富樫との間合いにも。忍び寄ってくる富樫に、さっと弁慶が体を返すところ、富樫との距離が遠い。物理的にも心情的にも遠いように思う。十分に間合いがつまっていないのを、辰・松緑くんはいつもの気合いで「覇っ!!」とど……

2002.3 新橋演舞場 「疾風のごとく」

2002.3.16 新橋演舞場 昼 「疾風のごとく」 三之助劇場、おやじと女優付き。(ちなみに女形も混じっている) 菊五郎劇団は危なげがない。時代劇もかるくまとめてしまった。 脚本は金子成人。原作換骨奪胎男。 常陸の国のある藩の政争と三人の若者の話である。 菊之助は右筆の息子、辰之助は郡奉行の息子、新之助は郡役人の息子で先の2人がぼんぼんなのに比べ、最低限の禄で生活している。新之助の役の父親が殺されるのが物語の発端。 出だしから最後まで、菊之助は上品に高品質を保っている。おもしろみはないけど実力を感じる。 ……

歌舞伎ぜんぶ入りサビ抜き~小狐礼三~ (2002.1 国立劇場)

国立劇場  観劇日:2002/1/14, 19, 20通し狂言 小春穏沖津白浪小狐礼三/菊五郎、船玉お才/時蔵、日本駄右衛門/富十郎、三浦屋深雪・月本円秋/田之助、奴弓平/正之助、月本数馬之助/信二郎、三浦屋花月/菊之助礼三子分友平/亀寿、同宿天錦 松也、花田六之進/亀鶴、捕手頭片瀬藤内/由次郎、飛脚早助・三浦屋遣手お爪/松助、三上一学/團蔵、番頭新造花川/萬次郎、荒木左門之助・猟師牙蔵/彦三郎 なんで3回も見てるんだか…だが、20日に立ち回りの手が変わっていて驚いた。あれだけ趣向に富んだタテをまだ変える。……

みその大サーカス(2001.10.20 御園座)

みその大サーカス 2001.10.20 御園座 昼夜 ロビーに、昨年の顔見世に対して、名古屋ペンクラブから菊五郎へ賞が贈られた旨、飾ってあった。 ぢいさんばあさんと文七元結。 菊五郎ってなんで名古屋よく来るのかな??全然来ない人もいるよね。 今年は、顔見世と三津五郎襲名の興行。 ひときわ大きな拍手拍手。…ただし口上に対して。 東京では、同じ拍手が、実盛の勘九郎や、越後獅子の三津五郎に来ていたと思う。 今回の名古屋は、芝居で緊迫あるいは興奮した盛り上がりのまま拍手喝采という雰囲気には一度もならなかった。観客が……

2001.9 新橋演舞場 (たぬき ほか)

2001/9/2, 9/15 新橋演舞場 昼夜 三之助・亀亀Bros. +引率に團十郎、彦三郎で花形歌舞伎。 (この座で菊五郎が出ないなんてぇえええ。) 歌舞伎を初日に見るのは初めて。そして…もういっかい鑑賞。 初日のなにがハプニングだったって、昼の部が押すわ押すわ。4時25分までたっぷりかかって終了。原因は「たぬき」。たとえ左團次さんの台詞がすんなり出てきていたとしても、やっぱり押しただろう。(^_^;;) たぶんね。 この芝居、しかたがないので削って削って削った結果、後から見た方が数倍良かった。 いちど……