今回はピックアップがとーても難しいです。時代劇かどうか、少年向けかどうか、ボーダーがよくわかりません。とりあえず赤影は入るよねー、ということで…
データ関係の情報は、データ提供専用掲示板、またはメールで、そのほか思い出したことは物書きどころ、またはメールでどうぞ。
私が最初にこのサイトを作るときに、手始めにリストアップしたのが昭和30年代前半の時代劇でした。 そこで気づいたのは、少年を主人公とした、おそらく少年向けと思われる時代劇の多さでした。
今回、当時の新聞で放映時間帯を調べたところ、夜の6時台、7時台といった子供の見る時間帯に放映時間が設定されており、やはり、主なターゲットは子供だったように思えます。
昭和30年代は、テレビ自体が試行錯誤を重ねていた時代といえますが、テレビ以前に人気を博していたメディアの作品をテレビに持ってこようとした形跡があります。
新諸国物語のようにラジオドラマや映画で良く知られた作品、
少年倶楽部などに連載された小説に原作をとる作品、
当時の人気漫画のテレビ化、などがめだちます。
現在では廃れてしまった感がありますが、戦国時代や幕末を舞台にしたものも見られます。
ちなみに、当時のテレビ欄では、ラジオの方が圧倒的に幅を利かせていますし、現在テレビでやっているような番組がまるまるラジオ欄に載っているといった感じです。面白いことに、昭和32年の赤胴鈴之助は、ちょうどオーバーラップする時間帯に、ラジオでもテレビでも放送されています。別々のもののようです。
当時は、VTRの機材が日本に数台という時代で、現在なら、VTRによって録画されるであろうスタジオドラマも、当時は生放映でした。時代劇ではありませんが、名作と呼ばれるドラマ「私は貝になりたい」がVTRによって録画され再放送されたことが、画期的なこととして新聞に載っています。
したがって、現在でも見ることのできるこの当時の作品は、東映などでフィルムでとられていたものが主になります。生放送で、その場で消えていった作品の足跡をたどるには、当時の記録と、記憶をたどるしかありません。
ところで、天兵と言う名前がみょーに目立つのですが、これらの間に関係はあるのでしょうか。なんだか気になります。
昭和40年代にはいると、カラー化された作品が出てきます。
まさにカラーになったために、後年まで再放送を重ね、広くファンを持つことになったのが、「仮面の忍者赤影」と言えるでしょう。これが白黒だったら、リピートされることもなく、異色作として記録されるだけだったかもしれません。
多くの人がご存じの通り、豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎と呼ばれていた時代を舞台に飛騨の忍者赤影の活躍する、怪獣は出るは、UFOみたいな大まんじは出るは、の大変な作品です。主人公を始めとする役者さんのまさに体当たり(ともすると、決死)といえる努力によって支えられた作品であったことが、当時をふりかえった資料によってわかります。
関係ないですが、うちのだんなは、当時、赤影さんに手紙を書いたら、返事でシールかなんかをもらったそうな。
ところが、昭和30年代にはあれほどあった、正当派少年向け時代劇は、いつの間にか姿を消しています。
消えてしまった少年向け時代劇のあげた最後の花火といえるのが、一連の変身時代劇です。
昭和46年(1971)に始まった仮面ライダーによる変身ブームがひととおり過ぎた後、突如、時代を江戸以前においた変身ものというのがばらばらと出現します。
以前から頭巾をかぶったような変身はあるにはあったわけですが、この時期の作品はそういう、正体を隠すための変身ではなく、ほとんど「変化(へんげ)」と言えるようなものです。
やりたいことができるためか、戦国時代あたりを舞台に、現代の特撮もののような敵を設定し、仮面ライダーと同様の怪人が襲ってくる、というのが、だいたいのイメージ。ヒーロー自体も、敵も、時代劇なんだかなんなんだかわけわからん格好です。時代物らしいのは、「妖怪」を登場させるものがちらほら見られるところでしょうか。一見正当と見える「笛吹童子」にさえ余計な(ごほごほ)妖怪が出てきます。 それから、「馬」ですね。バイクの代わりに馬。あと、忍者、刀、十手、そういうところは一応時代劇です。
その後、テレビ実写ヒーローとしては「ゴレンジャー」が出現し、これがエポックメーキングとなりますが、もっと大きな波であるアニメブームが到来し、実写子供番組自体が本数を減らし、当然ながら子供向けの時代劇もすたれます。このころ正当派子供向け時代劇の流れを伝えていたのはNHKの人形劇で、プリンプリン物語で現代劇に転換するまで、古き良き正当派子供向け時代ものの香りを私たちに伝えてくれたのですが、それはまた、別の話。
1999.3.26までの判明分(年代順)
日付で括弧して別の記載を付記しているものは資料によって記載が異なる場合です。確認でき次第、正しいと思われるほうに統一します。
赤胴鈴之助
1957.10.2-1959.3.25
水曜日 18:15-18:50
KRT
モノクロ 生
原作:武内つなよし
主題歌:「赤胴鈴之助」(詞)藤島信人 (曲)金子三雄/曽根史郎
キャスト:赤胴鈴之助/尾上緑也(現 尾上松助(6代目))、小林重四郎、高杉哲平、神田正夫
特筆事項:
・「名を名のれ」「赤胴鈴之助だー」の台詞で有名。
真空斬りで敵に立ち向かう少年剣士。
同時期にラジオドラマとしても放送されていた。原作は「少年画報」に連載
された漫画。
・1997年7月の国立劇場第51回歌舞伎鑑賞教室のパンフレットに載った
尾上松助のインタビューによると、小学4年から6年までの足かけ3年演じ、すべて生放送であったとのことである。
月曜日がリハーサル、木曜日が本番だったと書かれている。
実際の放映日は水曜日だったようなので、記憶違いかと思われる。
吉永小百合、五月みどりも出ていたとある。
・1958.12.12付け毎日新聞テレビ欄読者投稿
「鈴之助が兵林坊や竜巻竜之進を切り捨てるタイトルバックは大きなミス」
今は親友になったのだからおかしいという指摘。担当者は、気づいていたが予算の関係で延び延びになっていた、早速今週から変えますとコメント。
あんみつ姫
1958.12.1-1960.10.28
月曜日 19:00-19:30
KRT
モノクロ
原作:倉金章介
キャスト:あんみつ姫/中原美紗緒、あわのだんごの守/太宰久雄、奴せんべい/渥美清、浜田百合子、若水ヤエ子
鉄砲小弥太
1958.8.2-1959.4.4
土曜日 18:40-19:00
NHK
作:高垣葵
キャスト:小弥太/板東亀三郎(現 板東彦三郎)、金兵衛/深見泰三、若狭/津村悠子
特筆事項:小弥太は日本一の刀鍛冶になろうと種子島にわたり、金兵衛の元で
修行するが、刀より強力な鉄砲を知ってその製作に努力する。
板東亀三郎は当時16歳でテレビ初出演。(参考、毎日新聞)
快傑黒頭巾
1958.9.1-1960.4.4
月曜日 20:00-20:30
日本テレビ
原作:高垣眸
脚本:高垣葵
キャスト:山鹿源一郎・快傑黒頭巾/若柳敏三郎、赤鬼/無糖英司、三太/久野四郎、
むらさき屋のおやじ/奈良真養、お京/山田美奈子、外山高士
特筆事項:勤王にくみし戦う黒頭巾の正体はだれもしらない、というような話。
原作は「少年倶楽部」に連載されていた小説。
風小僧
1959.2.3-1959.12.29 48話
(なお、1958(昭和33).12.2-から西日本放送で先行放映)
火曜日 19:00-19:30
NET
モノクロ
企画:小笠原久夫
原案:北村壽夫
制作:東映株式会社
脚本:眞弓典正(1)ほか
監督:仲木睦(1)ほか
音楽:山田栄一→吉田英治(?)
主題歌:「風小僧」(詞)小笠原久夫、(曲)山田栄一、(歌)目黒祐樹
「風小僧」(詞)小笠原久夫、(曲)吉田英治、(歌)児童合唱団
キャスト:星影疾風之介/山城新伍、
風の小六/目黒ユウキ(現 目黒祐樹 1-13)→山城新伍(14話〜)
特筆事項:
・東映TV特撮主題歌大全集によるデータ
(提供:土下佐ヱ門様)
・東映のテレビ作品第一作として知られる。(ただし東京での放映では、「源義経」の方が先行である。)
目黒祐樹が中学進学のため13話までで降板。
それまで風小僧の師匠役を演じていた山城新伍が14話から風小僧を演じた。
クレジットで風の神は「?」となっているが、物語上は星影疾風之介がその正体。実際に中身をやっていたのは、和崎俊哉であったと「実録テレビ時代劇史」にある。
なお、音楽担当・主題歌の変更については要確認。
・原案北村寿夫とあるが、おそらく紅孔雀に出てくる風小僧こと風の小六のキャラクターをとったものであろう。(by junjun)
関連するよそのサイト:鑑賞くSM嬢 すごいタイトルだけど、れっきとした東映TVの公式サイト内のコンテンツ。2話分をレビュー。写真もあるぞ。(本家本元につき版権もなんも問題なし。)近藤ゆたか様のイラスト付き。
南蛮小天狗
1959.3.2-1959.6.29
月曜日 18:15-18:45
フジテレビ
キャスト:岩井礼一郎、矢野憲二、寺島正、若柳秀光
特筆事項:フジテレビの放映開始に伴って開始
天兵童子
1959.3.7-1959.6.25
土曜日 20:30-21:00
NET
原作:吉川英治
脚色:椎名竜治
キャスト:尾上左近(のちの初代 尾上辰之助)、三田佳子、恩田清二郎
左近右近
1959.3.9-1959.9.28
月曜日 18:15-18:50
KRT
キャスト:立花伸介、藤間城太郎(現 中村東蔵)
変幻三日月丸
1959.3.5-1960.2.4
木曜日 19:30-20:00
フジテレビ
モノクロ
監督:磯田一雄
脚本:西川清之
原作:西川清之
主題歌:「変幻三日月丸」(詞)丘灯至夫、(曲)堀江貞一、(歌)大野一夫ほか
キャスト:秋葉三日月丸/中山大介、風来法師/井上晴夫、風夜叉/高木新平
ヒマラヤ天兵
1959.8.28-1960.9.30
金曜日 18:15-18:50
KRT
主題歌:「ヒマラヤ天兵」(詞)井出昭、宮田達男、(曲)水藻秀男
キャスト:松本松之助、梶哲也(?)
風雲三剣士
1959.3.6-1959.6.10
金曜日 18:15-18:45
フジテレビ
キャスト:高橋昌也
矢車剣之助
1959.5.15-1961.2.3
金曜日 18:15-18:45
日本テレビ
モノクロ
監督:荒井岱志、中村純一
脚本:西沢治
原作:堀江卓
主題歌:「矢車剣之助」(詞)西沢治、(曲)只野通泰、(歌)上高田少年合唱団
キャスト:矢車剣之助/手塚茂夫、八重/小嶋みはる、池田大助/小林重四郎、
白木十方斎/江藤男、宮本五右衛門/園部昭、松村主水之介/有馬新二
特筆事項:
・原作は「少年」に連載された漫画。徳川幕府に敵対する風魔一族と戦う少年剣士。
・製作は日米映画で実際の製作に当たったのはエクランであるらしい。
月下の美剣士
NHK
キャスト:加藤博司
特筆事項:「実録テレビ時代劇史」によるとNHKのチャンバラ番組追放により打ち切り
渦潮の誓い
NHK
特筆事項:「実録テレビ時代劇史」によるとNHKのチャンバラ番組追放により打ち切り
白馬童子
1960.1.5-1960.9.20
NET
製作:東映株式會社
企画:吉邊恒生
原作:巌竜司
監督:仲木睦
脚本:村松道平、高田宏治
音楽:吉田栄治、谷口浩(?)
主題歌:「白馬童子」(詞)仲木睦、(曲)浜口庫之助、
(歌)高野政治(52DH612〜3 では 高野一次としている)/コロムビア児童合唱団、コロムビア・レコード
キャスト:葵太郎/山城新伍、夕香里/春海洋子、小助/神木眞壽雄、忠助/山本順大、近眼半次郎/南方英二
特筆事項:
・山城新伍の著書「現代河原乞食考」によると、葵太郎は将軍家の血を引いているらしい。
・主題歌は途中で変更されたらしい。
・東映TV特撮主題歌大全集によるデータ
(提供:土下佐ヱ門様)
小天狗小太郎
1960.3.6-1961.2.23
フジテレビ
モノクロ
演出:島田親一
主題歌:「小天狗小太郎」(詞)加藤省吾、(曲)渡辺浦人、(歌)三橋三智也
キャスト:小天狗小太郎/藤間城太郎(現 中村東蔵)、三平/千葉信男、若林敏三郎、岩下志麻
特筆事項:音楽担当は渡辺岳夫か。
天馬天兵
1960.9.8-1961.7.19(1960.5.5-1961.6.28)要確認
フジテレビ
製作:日本電波映画社
原作:堀江卓
主題歌:「天馬天兵」(詞)関沢新一、(曲)海沼実、(歌)鳴海日出夫/コロムビア児童合唱団
キャスト:天馬天兵/富士八郎、五郎太/秋葉浩介、沢井謙二、松山容子
新諸国物語 笛吹童子
1960.5.6-1960.12.30 63話(要確認)
金曜日 19:30-20:00
NET
モノクロ、生
製作:東映
演出:廣渡三夏
原作:北村寿夫
主題歌:「笛吹童子の歌」(詞)北村寿夫、(曲)福田蘭童、(歌)みすず児童合唱団
キャスト:北大路欣也、山手宏太郎
特筆事項:→新諸国物語について
竜巻小天狗
1960.6.4-1960.10.29
土曜日 18:15-18:45
フジテレビ
モノクロ
主題歌:「竜巻小天狗」(詞)宮一朗、(曲)織田始
キャスト:峰の小太郎/高峰圭二
まぼろし城
1960.10.5-1961.4.26
原作:高垣眸
キャスト:和田孝
快傑鷹の羽
1960.11.6-1961.4.30
フジテレビ
キャスト:岩井良介
琴姫七変化
1960.12.31-1962.12.29
土曜日 18:30-19:00→19:00-19:30
日本テレビ
(キー局はよみうりテレビ)
制作:日本電波映画
企画:吉田純一
製作:松本常保
監督:組田秋造、荒井岱志
脚本:西沢治
音楽:山田志郎
主題歌:「そよ風道中」(作詞)関沢新一、(作曲)竹岡信幸
キャスト:琴姫/松山容子
特筆事項:お姫様が町娘や剣士に変装して活躍するお話らしいです。「実録テレビ時代劇史」によれば、オールロケとのこと。
天下の暴れん坊 猿飛佐助
1961.1.3-1961.6.27
火曜日 18:15-18:45
NET
モノクロ
制作:東映株式会社
企画:佐藤正道、松丸青史
監督:竜伸之助
脚本:結城三郎、松原佳成
音楽:深沢康雄
キャスト:猿飛佐助/沢村精四郎(現 沢村藤十郎)、真田幸村/大村文武、山口勇/三好清海入道
特筆事項:真田十勇士もの。
新諸国物語 紅孔雀
1961.8.1-1962.4.24
火曜日 19:00-19:30
NET
モノクロ
制作:東映株式会社
企画:片岡政義
監督:土屋啓之助
脚本:江原比佐夫
原作:北村寿夫
音楽:小沢秀夫
主題歌:「紅孔雀」(作詞)北村寿夫、(作曲)福田蘭童、(歌)井口小夜子、キング児童合唱団
キャスト:那智の小四郎/沢村精四郎(現 沢村藤十郎)、久美/愛川かおる、信夫一角/立松晃
特筆事項:→新諸国物語について。
・メーキングオブ東映ヒーロー[2]には、「吉川英治作の一連の時代活劇のテレビシリーズ化」という思い切った(おっとっと)間違いが書いてある。
風雲黒潮丸
1961.10.2-1962.9.24
月曜日 19:00-19:30
NET
制作:東映株式会社
企画:中井義
監督:松島稔
脚本:土橋康介
原作:小沢不二夫
音楽:小沢秀夫
キャスト:南原夢若(南原藤若?)/高島新太郎、小夜丸(小夜姫)/青柳美枝子、かえで/藤里まゆみ、仙波大兵衛/岩城力也、勝家/細川直也、秀光/早木史郎、老武士/白川青峰、ルシアノ/片山滉、泉州屋/菊池双三郎
特筆事項:黒潮丸にのって諸国との貿易をおこなう若者たちの冒険活劇、らしい。
牛若天狗いざ見参
1961.12.25-1962.8.25
日本テレビ
キャスト:外山高士
白鳥の騎士
1962.7.5-1963.3.27
水曜日(→木曜日?) 18:15-18:45
NET
制作:東映
企画:片岡政義
監督:仲木睦
脚本:江原比佐夫、眞弓典雅
原作:北村寿夫
音楽:只野通康
主題歌:「白鳥の騎士」(作詞)水木かおる、(作曲)小池青磁、江口夜詩、(歌)高城丈二
(「白鳥の騎士」(作詞)加藤省吾、(作曲・編曲)小沢秀夫、(歌)高英男)
キャスト:雄麿(白鳥の騎士)/沢村精四郎(現 沢村藤十郎)、雪姫/関みどり、義毅/岩城力也、黒主/鈴木志郎、広足/武田竜三、羅生丸/早木史郎、オズカ/
特筆事項:→新諸国物語について
・メーキングオブ東映ヒーロー[2] によれば、奈良時代を舞台とし、敵を追いつめて白鳥の騎士が北海道にわたる展開があったようで、元々の「白鳥の騎士」の設定にそっていたとおもわれる。
・(作詞)加藤省吾、(作曲・編曲)小沢秀夫の歌がキングレコードの「決定盤 懐しいテレビ・ラジオ人気番組主題歌集」(SKM(H)2097〜8)に納められている。
(昭和37年7月開始、とあるので、この番組の曲として納められたものだろう。)
「笛吹童子は白鳥の騎士だ」という歌詞を含め、白鳥の騎士と笛吹童子の世界観がごっちゃになった歌である。
またCD-ROM「全特撮」では主題歌が(作詞)水木かおる、(作曲)小池青磁、江口夜詩とされている。歌が別々のものであるのは間違いないと思われるが、どちらがどのように使われたかは判明していない。
隠密剣士
1962.10.7-1965.3.28(3.21? 要確認)
日曜日 19:00-19:30
TBS
制作:宣弘社
製作:小林利雄
企画:西村俊一
監督:船床定男
脚本:伊上勝、加藤泰
音楽:小川寛興
キャスト:秋草新太郎/大瀬康一、霧の遁兵衛/牧冬吉
特筆事項:
・月光仮面を演じた大瀬康一が主演。主人公は11代将軍家斉の異母兄弟であるという設定。
で、諸国を回って戦う。
最初の1クールが北海道に渡ってアイヌに助成する話であったが、人気が出なかった。
この後忍者が登場する路線に切り替え、主人公をサポートする霧の遁兵衛を配し人気を得た。(参考:樋口尚文「テレビヒーローの創造」筑摩書房)
・1964から主役を林真一郎とし「新隠密剣士」、1973に荻島真一で「隠密剣士突っ走れ」
・ピーク時の視聴率は38.4%
風雲真田城
1964.9.6-1965.7.25
TBS
キャスト:高田浩吉
特筆事項:
・「風雲真田城」は猿飛佐助や霧隠才蔵の活躍にわくわくしてみていました。(物書きどころから。[1407] 太郎冠者 -1999/03/25 Thu 20:23:37 )
・スチールには網タイツ姿の女忍者も写ってます。
天兵童子
1964.11.7-1965.5.1
フジテレビ
原作:吉川英治
キャスト:桜木健一
特筆事項:
・原作は「少年倶楽部」に連載の小説で、戦国時代(秀吉の時代)を舞台に、生まれ故郷の島を出た天兵少年が戦国の世を生き抜く様を描いたもののようです。
わんぱく砦
1966.8.7-1967.6.11
KRT
キャスト:佐藤正三郎
仮面の忍者赤影
1967.4.5-1968.3.27 52話
水曜日 19:00-19:30
フジテレビ
カラー
(関西テレビ作品)
制作:関西テレビ、東映京都テレビプロ
プロデューサー:加藤哲夫、平山亨、高田正雄
監督:小野登、倉田準二、山内鉄也、曽根勇、
脚本:伊上勝
音楽:小川寛興
主題歌:「忍者マーチ」(作詞)伊上勝、(作曲)小川寛興、
(歌)ヤング・フレッシュ、ヴォーカル・ショップ (朝日ソノラマ)
キャスト:赤影/坂口祐三郎(坂口徹郎)、青影/金子吉延、白影/牧冬吉、甲賀幻妖斎/天津敏、木下藤吉郎/大辻伺郎、竹中半兵衛重治/里見浩太郎(現 里見浩太朗)、織田上総介信長/倉岡伸太郎(2部)→島田景一郎(3部)、夕里弾正/汐路章、魔風雷丸/汐路章
特筆事項:
・第一部(1-13)「金目教編」金目像(実はロボット)を崇拝する金目教を率いる甲賀幻妖斎との忍術の戦い
第二部(14-26)「卍党編」生きていた幻妖斎ひきいる卍党とのギヤマンの鐘をめぐる攻防。空飛ぶ円盤にしか見えない「大まんじ」登場。
第三部(27-39)「根来編」信長に謀反した夕里弾正のやとった根来忍者たちとの戦い。怪獣続々登場。
第四部(40-52)「魔風編」黄金の仮面をめぐる魔風忍群との戦い。やっぱり怪獣登場。
備考:ビデオ、LDは東映から出ている。
神州天馬侠
1967.6.18-1967.12.31
TBS
原作:吉川英治
キャスト:黒田賢
特筆事項:
・原作は「少年倶楽部」連載の小説で、武田信玄の孫と大鷲の背にのる少年が武田家の再興に力を尽くすという話だそうです。
海の次郎丸
1968.1.7-1968.8.25
TBS
原作:大佛次郎「ゆうれい船」
音楽:木下忠司
主題歌:「海の次郎丸」「鬼やしゃのブルース」
キャスト:中村光輝(現 中村歌昇)、松山容子、島米八、倉丘伸太郎、徳大寺伸
特筆事項:
朝日ソノラマからソノシートが出ていた。
悪人にさらわれた父を探す少年の冒険物語。
(なお、本作に関する情報をちゃちゃぴーさまよりいただきました。)
無敵わんぱく
1968.4.9-1968.10.1
KRT
キャスト:火野正平
妖術武芸帳
1969.3.16-1969.6.8
日曜日 19:00-19:30
TBS
制作:TBS、東映京都テレビプロ
プロデューサー:平山亨、斉藤頼照
脚本:伊上勝
監督:外山徹
音楽:冬木透
主題歌:「誠之介武芸帳」
キャスト:鬼堂誠之介/佐々木功、香柱殿/月形龍之介、覚禅/藤岡重慶、毘沙道人/原健策、ナレーター/玉生司郎
特筆事項:
・タケダアワーで放映。
・婆羅門の妖術師毘沙道人が全アジア支配をめざし日本を狙っている。これに対抗する香柱殿を助ける神変抜刀流の使い手鬼堂誠之介の活躍。
竹千代と母
1970.1.3-1970.3.28
日本テレビ
不知火の小太郎
1971.4.10-1971.12.25
NHK
キャスト:中村光輝
快傑ライオン丸
1972.4.1-1973.4.7 54話
土曜日 19:00-19:30
フジテレビ
制作:フジテレビ、ピープロダクション
プロデューサー:鷺巣富雄、篠原茂、別所孝治
企画・原案:うしおそうじ
音楽:小林亜星(劇伴作曲:筒井広志)
脚本:高久進、若槻文三、田村多津夫、柏倉敏之、牛次郎、しのだとみお、まつしまとしあき、濠喜人、馬嶋満、山崎春哉、平野史博、大木英吉
監督:石黒光一、安藤達己、土屋啓之助、曽我仁彦、樋口弘美、中西源四郎、大塚莞爾
キャスト:獅子丸/潮哲也、沙織/九条亜希子、小助/梅地徳彦、虎錠之助/戸野広浩司(21-41)→福島資剛(42-52)、果心居士/徳大寺伸、ゴースンの声/小林清志・飯塚昭三、ナレーター/篠原大作、(ライオン丸/鴨志田和夫、デボノバ・ゴースン/遠矢孝信)
特筆事項:舞台は戦国時代。獅子丸は金砂地の太刀を抜きライオン丸に変身し大魔王ゴースンの放つ使者と戦う。タイガージョーは名ライバルとして有名。
変身忍者嵐
1972.4.7-1973.2.23 47話
金曜日 19:00-19:30
NET
制作:毎日放送、東映
(東映東京製作所作品)
原作:石森章太郎(のちの石ノ森章太郎)
企画:平山亨、井上雅央
音楽:菊池俊輔
脚本:伊上勝、大川タケシ、浪江志摩、滝沢真理、吉岡昭三、高久進、鈴木生朗、島田真之
監督:内田一作、折田至、山田稔
キャスト:ハヤテ・変身忍者嵐/南條竜也、嵐の声/池水通洋、フユテ・月の輪/南條竜也、月の輪の声/市川治、タツマキ/牧冬吉、カスミ/林寛子、ツムジ/松葉寛祐、谷の鬼十/高松英郎、カゲリ/菊容子、ツユハ/佐伯美奈子、シノブ/工藤房子、イタチ小僧/潮健児、魔神斎の声/納谷悟朗、骸骨丸/曽根晴美、悪魔道人/沼田曜一、大魔王サタン/天本英世、ナレーター/中江真司
特筆事項:「父の誤りを償い日本の平和を守るために自ら変身忍者嵐となって」血車党と戦っていたはずが、実はその首領は大魔王サタンに操られていた傀儡だった。
で、西洋妖怪編に突入。
ウルトラマンAの裏番組で、視聴率的には苦戦し、途中でてこ入れがおこなわれた結果がそれ、であったらしい。
熱血・猿飛佐助
1972.10.9-1973.4.9
TBS
新諸国物語 笛吹童子
1972.12.3-1973.6.3
日曜日19:30-20:00
TBS
制作:大映テレビ
脚本:中村努、太田昭和
監督:黒田義之、太田昭和
キャスト:菊丸/岡村清太郎、霧の小次郎/神太郎、萩丸/内田喜郎、桔梗/瞳順子、胡蝶尼/市毛良枝、丹羽修理之亮/木村功、(菊丸・萩丸の母)/小山明子、赤柿玄蕃/藤岡重慶
特筆事項:→新諸国物語について
・カラーのテレビ作品では始めての笛吹童子
・歴史読本昭和48年2月号にこの作品の1〜3話に関する詳しい劇評がある。担当は楠本貫二氏。「怪獣・変身ブームの今、二十年の隔りのあるこの作品をどう今日的にアレンジするかが興味の的であったが、まず一応は成功といってよかろう。」とあり、開始時点での評価は高い。また同記事の記述から、劇場向けの作品のような本格的な合戦シーンや特撮があったこと、原作に比べ、霧の小次郎へのウェイトが高いことなどがうかがわれる。
・が…主人公を助ける妖怪とかが出てくる。
・裏番組は「山ねずみロッキーチャック」
魔人ハンターミツルギ
1973.1.8-1973.3.26 12話
月曜日 19:00-19:30
フジテレビ
制作:フジテレビ、国際放映
プロデューサー:梅村佳史
脚本、高久進(1,2)、西奈一夫(3)、松岡清治(4,6)、新井光(5,12)、
まつしまとしあき(7,9,11)、島田真之(8)、秋月はるお(10)
監督:土屋啓之助(1,3,4,7,8)、香月一郎(2,5,6,9-12)
音楽:鈴木征一
キャスト:銀河/水木襄、彗星/佐久間亮、月光/林由里
特筆事項:サソリ座からきたサソリ魔人の操る怪獣と戦うミツルギ三兄弟の話。
3人は一族に伝わる刀の力で巨大神ミツルギに変身し、江戸の町を守る。
白獅子仮面
1973.4.4-1973.6.27
木曜日 19:00-19:30 13話
日本テレビ
制作:日本テレビ、大和企画
企画、制作:松本常保
プロデューサー:川口春年、那須大八、井上健
脚本:浅間虹児(1-4, 8,10)、石川孝人(5-7,9,12,13)、小谷正治・小池俊司(11)
監督:浅間虹児(1-4)、小野登(5-12)、八束基(13)
音楽:阿部皓哉
キャスト:剣兵馬・白獅子仮面/三ツ木清隆、大岡越前守/清河新吾、
大岡縫/瞳順子、同心田所/古川ロック、目明かし一平/千代田進一
特筆事項:剣兵馬は、二丁十手で白獅子仮面に変身し、妖怪と戦う。
風雲ライオン丸
1973.4.14-1973.9.29 25話
土曜19:00-19:30
フジテレビ
制作:フジテレビ、ピープロダクション
製作:別所孝治(フジテレビ)、鷺巣富雄、篠原茂、
企画・原案:うしおそうじ、別所孝治
音楽:筒井広志
脚本:まつしまとしあき、しのだとみお、山崎春哉、高際和雄
監督:石黒光一、手銭弘喜、大塚莞爾
キャスト:弾獅子丸/潮哲也、志乃/宮野涼子、三吉/新井つねひろ、黒影豹馬/早崎正樹、
虎錠之進/福島資剛、アグダーの声/大平透・依田英助、マントルゴッド/小林清志、
弾影之進/有川博、ナレーター/篠原大作
(ライオン丸/野見山兼広)
特筆事項:弾獅子丸は、変身忍法「ライオンロケット変身」でライオン丸に変身し
兄の敵のマントル一族と戦う。時代劇なのに幌馬車で移動してしまうのがなんだか変。
参考文献・参考サイト
(番号は当サイト内で使用している統一の番号です。番号が飛んだりしているのは、そのためです。)
(1) QA 1990年7月号 [雑誌]
(2) アサヒグラフ増刊 3.15(昭和53年 朝日新聞社)[雑誌]
(4) メイキングオブ東映ヒーロー (1-3)(講談社。講談社X文庫)[文庫]
(21)東映京都テレビ映画25年(東映京都スタジオ1982)[冊子]
(25)実録テレビ時代劇史 ちゃんばらクロニクル 1953-1998(能村庸一著、東京新聞出版局刊 1998)[単行本]
(26)全特撮 (発売元:スティングレー、販売元:パトラ 1998)[CD-ROM]
(未採番)東映TV特撮主題歌大全集 [ビデオ]
(未採番)別冊テレビジョンドラマ「仮面の忍者赤影」(放送映画出版 1986) [雑誌別冊]
(未採番)毎日新聞縮刷版
(未採番)宇宙船別冊 70年代東映特撮グラフィティ 変身ヒーローアルバム(朝日ソノラマ 1986)[雑誌別冊]
(未採番)宇宙船別冊 70年代特撮グラフィティ スーパーヒーローアルバム(朝日ソノラマ 1987)[雑誌別冊]
(未採番)笛吹童子・紅孔雀(北村寿夫著 講談社。Super文庫 1990)[大判単行本]
(未採番)テレビヒーローの創造 (樋口尚文著、筑摩書房 1993) [単行本]
(未採番)「歴史読本」昭和48年2月号(新人物往来社)[雑誌]
(未採番)別冊太陽「子どもの昭和史 昭和20年〜35年」(平凡社1987.12.27) [雑誌別冊]
(未採番)別冊太陽「子どもの昭和史 昭和35年〜48年」(平凡社1990.2.11) [雑誌別冊]
(未採番)別冊太陽 No.47 「絵本II」(平凡社 1984.9.25) [雑誌別冊]
(未採番)別冊太陽 「絵本名画館 熱血少年画譜 山口将吉郎 伊藤彦造 樺島勝一」(平凡社 1986.3.25) [雑誌別冊]
(未採番)歌舞伎の襲名 (演劇界2月増刊号 演劇出版社 1998)[雑誌増刊]
Last modified: Tue Jun 2 00:01:55 1999